カンポット・ケップ

自然豊かなカンボジアの田舎町ケップで、カニ市場とカニ肉を楽しむ

ケップ、生簀から取り出した新鮮な蟹 カンポット・ケップ
この記事を書いた人
Kumi

2014年1月よりデジタルノマド的に海外放浪生活を送っています。現在10年め。COVID-19の間はタイに留まっていました。その間に最愛の猫夫に出会ってしまう。
色んなところにちょっとずつ住んでみる、短期旅行でも長期滞在でもない感じが好き。現地SIM好き。

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こんにちは、くみです。
ケップという町を知っていますか?カンボジアの自然豊かで風光明媚な小さい田舎町です。フランス統治時代に開発された避暑地だったこともあり、今でも特にフランス人に人気があります。
ケップはカニが有名で、カニ市場(クラブマーケット)で茹でたてのカニ肉を食べられるんです。

シアヌークビルから南回りでベトナム方面に向かうとケップに寄ることが出来ます。
2015年に私が行った時はちょうどカンボジアのお盆にあたり、カンボジア人で芋洗い状態で素朴感はあまり実感できなかったんですが、それでもカニを食べたり生胡椒の料理を食べたりして楽しかったです!

カンボジア・ケップとは

改めてケップについて説明しますね。

ケップはカンボジアの小さな町(村と言っても差し支えないかな?)で、隣町のカンポットとよくセットで紹介されます。どちらもフランス統治時代にフランス人によって開発された避暑地で、ケップはカンポットと比べ町が非常に小さく、自然が多く残されています。
当時の設備や建物などは内戦とクメール・ルージュの大量虐殺時にほぼ破壊されてしまったらしいですが…

カンボジア・ケップで宿泊したバンガローの近くの道

ケップで宿泊したバンガローに続く道。

以下はWikipediaから。

小さなケップ半島は、丘と海の対照が織りなす自然美に恵まれ、いつの時代にも多くの人々を魅了してきた。フランス保護領カンボジア時代の1908年には、フランス植民地の指導層が、ケップを本国の温泉地に見立てて Kep-sur-Mer と呼ぶことにした。カンボジアの上流階級もフランス人の発想を受け継ぎ、前国王シアヌークも、ある丘の上にタイランド湾を見晴らす別荘を建てた(だが、家具を備え付ることはなく、現在も空っぽのままである。)。

時代が変わり、クメール・ルージュが国を支配するようになると、ケップは放棄されてどの屋敷も破壊され、弾丸や爆弾の跡が残るがれきの御殿になってしまった。

暗い内戦の時代が終わると、ケップは以前の地位を取り戻し、カンボジア有数の観光地になっている。このところ、ケップでは中流階級向けのぜいたくなゲストハウスやバンガローが開業したり建設中であり、ちょっとしたルネッサンスが起こっているようにも思われる。

ケップ州 – Wikipedia

現在はその不幸な歴史からも立ち直りつつあり、リゾートとして静かに開発が進んでいるらしいです。
とはいえシアヌークビルのように外国人がたくさん来ているという感じではなく、知る人ぞ知る素朴なリゾートとして、カンボジア人からも愛されているようでした。

ケップといえばカニ、そしてカニ市場(クラブマーケット)!

ケップといえばカニ、カニといえばケップ…らしいです。なんせカニのモニュメントが建っているくらいだからね。

ケップ カニのモニュメント

余談ですが、カンボジアはラウンドアバウトとかに唐突感のあるモニュメントやスタチューが建っていてよく二度見します。

さて、ケップでカニを食べるには、カニ市場(クラブマーケット/Crab Market)なるローカルの市場か、ビーチサイドか、らしいです。
今回はビーチサイドがカンボジア国民で大賑わいでとてもビーチを楽しむという感じではなかったこともあり、クラブマーケットに行ってカニを食べてきました。

クラブマーケット(カニ市場)の様子

クラブマーケットはカニのみならず、他のシーフードもたくさん売ってました!
シアヌークビルより色んな物がちょっと高いなと思ったのですが、元々高いのか、お盆料金なのかそれとも外国人料金なのか…?(サトウキビジュースが通常1,000リエルのところ2,000リエル等)

▼人がたくさん。いつもこうなのか、お盆だからなのか

人々でにぎわうケップのカニ市場

▼カニ以外のシーフードも。イカやエビなどたくさん売られていました

ケップのカニ市場で売られているシーフード

▼イカ焼き、一本1USD。おいしかった〜。ビール必須

ケップのカニ市場で売られていたイカ焼き

▼雑貨なんかも売られてました。地元の人のための市場でもあるのかな?

ケップのカニ市場で売られている雑貨

あちこちで水揚げされまくりのカニたち

カニがたくさん水揚げされている他、エビ・イカ・魚などシーフードが豊富に売られており、その場で食べることもできます。果物みたいに次々とカニを割って身を食べて…楽しかったです!

あちこちでカニが水揚げされており、覗いているとこちらから聞かなくても売り込まれます。

ケップ、カニを水揚げしているところ

▼もちろん生きている新鮮なカニ。ジタバタ

ケップ、生簀から取り出した新鮮な蟹

ケップ・クラブマーケットのカニのお値段

最初は1kg8USDで声をかけられたのですが、ちょっと高いなーと思っていたところ「1kg 20,000リエル(5USD)」の声が。

「1kgってどれくらいかなー」
「4匹くらいじゃないですかね」
等と同行者とやり取りをしてたのですが、いざ買ってみたら12匹も入っていました!

ケップ、1kg分の蟹

可食部が少ないとはいえ、一人では1kgは無理だなーこれ。

ちなみに宿に戻ってからカニ食べたことを宿のオーナーに話したら「小さい方?大きい方?」と聞かれたので、カニには小さい方と大きい方があるらしい。値段から言ったら小さい方だったのかな?8kgはボラれていたわけではなく大きめのカニだったのかもしれない。

心配な方は宿の人にカニの相場など聞いてから出陣したほうが良いかも。

カニの調理方法

カニは市場にいる人に頼むとその場で茹でてくれます。
調理代は3,000リエル(0.75ドル)でした。

ケップのカニ市場でカニを茹でる人たち

炭火でそのまま茹でるだけのシンプルな調理。
茹で水はあまりきれいそうではなかったが、蒸気調理だから問題ないかな。

ケップのカニ市場、茹でられた蟹

ケップのカニ市場、茹でられた蟹

ちなみに値段はリエルで言われることが多いので、頭のなかでUSドル換算できるようになっておくと慌てません。(大体1USD=4,000リエル)

カニを食べるぞーーー

茹であがったカニを持って市場をウロウロ。
市場にはあちこちにテーブルと椅子があり、飲み物を買えば使っていいと言われます。

1ドルの缶ビールを買ってさっそくカニを満喫。
近くにいたカンボジアの人が、上手なカニの甲羅の剥き方を教えてくれました。甲羅に手を添えてうまく…パカっと開けるとパカっと開きます!(うまく説明できない)

▼きれいに剥けたカニ(カンボジアの人が剥いてくれた)に楽しそうな同行者

カニを食べる同行者

▼パカっと殻を開けたカニをバリバリと折り、ふさふさの白い身を喰らう

割ったカニの身

実は私そこまでカニが好きというわけでもなくシーフードならエビのほうが好きなのですが。
カニってなんか妙な祝祭感があるんですよね。
ハレというか非日常というか…

ケップビーチからカニ市場(クラブマーケット)への移動相場

ビーチからクラブマーケットへはトゥクトゥクで2USDでした。
徒歩でも行けなくもないですが、結構疲れますね。(クラブマーケットからビーチまで歩いたら20分くらいでした)

3USDって言われたら値切れます。一人ならバイタクの方がいいのかな…
宿のオーナーに聞いたら、大体それくらい(2USD)が相場という事でした。

他の滞在者は自転車やバイクを宿で借りたりもしてるみたいですね。私の泊まった宿はバイクは1日5USDだったので、他にも色々まわるならバイク借りちゃった方がいいのかも。

生胡椒シーフード料理を楽しめる、クラブマーケット併設レストラン

さて、昼間は茹でガニに舌鼓を売ったわけですけれども、クラブマーケットにはレストランがいくつか並んでいて、ちゃんとした料理もこちらで食べることができます。

夕陽を見ながらシーフードを食べる事ができるらしいとTripAdvisorで見て、評判の良いレストランで夕ごはん。

▼入口から海まで吹き抜けになった店内

ケップのシーフードレストラン

▼美しい夕日に、心のなかで同行者に『好きな娘と来たかっただろう…38の色気のないBBAですまんな…』と謝る

ケップのレストランから見た夕日

生胡椒は日本ではなかなか食べる機会のない食材だと思うので、嫌いでなければぜひ試してみてください。
カンポット・ケップには胡椒畑があるらしくこのあたりの特徴的な料理です。

ケップの生胡椒炒め

隣町のカンポットでもシーフードの生胡椒炒めは食べられます。おいしいよ〜。カンポットは胡椒で有名なのだ。

▼生の野菜?なのに、かじるとちゃんと胡椒の味がします。当たり前だけど不思議な感じ。

生胡椒!

料理は大体一皿5ドル〜でした。
やっぱり外国人向けなのかな…

ケップの他の見どころ

『素朴なビーチ』『カニ』くらいしかキーワードを収集せずに向かったケップでしたが、他にもいくつか見どころがあるみたいです。

  • 胡椒農園(胡椒は元々近くのカンポットが有名なのですが、バンガローのオーナーによると元々カンポットだった土地がケップの所有になってそこに胡椒農園があるとの事)
  • 塩田
  • 国立公園
  • ラビットアイランド
  • 鍾乳洞

【参考】

私はラビットアイランド以外はいまいちそそられないんですけど、自然好きの人はきっと色々見るところがあるんじゃないかな。

また、ビーチの比較的東側にあるカニの像も有名らしいのですが、私達は今回東側まで行かなかったので見ることはありませんでした。

調べたところ、町は東側の方にあるらしく、もしかしたらロングステイの人は東側にいるのかも。別のマーケットもあるようです。

ちょっと遠そうなので、自転車・バイクを借りるか乗り物に乗るかになりそうだけど、次行くときはこちらの方も見てみようかな。

ケップの宿・自然豊かなバンガローに泊まりました

カンボジア・ケップの宿の種類

ケップは小さな田舎町なので、宿はあまり多くありません。プノンペンやシェムリアップとは比較にならないですね。ホテル予約サイトに登録されているのは大体70〜80軒くらいみたいです。

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予約サイトで調べてみたところ、宿の種類はこんな感じでした。(2015年11月現在・空きのある59軒中)

  • 100USD〜 2軒(どちらもリゾートタイプ)
  • 60〜99USD 5軒(ホテル、ロッジ、バンガロー、リゾートタイプ)
  • 30〜59USD 16軒(ロッジやバンガローのダブルやツインが多い)
  • 4〜29USD 36軒(安くてもドミトリーはあまりないですね)

30USD以上出したら充分高級ですね。バンガロータイプが多い印象。

今回泊まったバンガロー:バード オブ パラダイス バンガローズ

今回泊まったのは『バード オブ パラダイス バンガローズ』。
ツインの部屋で1,783円(税込)でした。ちょっと贅沢。

とってものんびりできる雰囲気でした。一泊しかしなかったのがもったいなかったかな。

Bird of Paradise Bungalows (カンボジア・ケップ)

▼中はこんな感じ。ダブルベッドが2つ…。2人どころか4人でも泊まれます。こんな部屋に一人…。まあそういうの慣れてるから良いんですけど、何回やってももったいない 🙁

ケップのBird of Paradiseのベッド

水回りは近代的でホットシャワーもありました。テレビもあったけどテレビはいらないなあ…

男性の連れが一人いたんですけど、個室(たまたまツイン)を2部屋とっていたら西洋人のオーナーに「Why?! Crazy!」と言われました。「We are just friends, that’s why」と説明したけど納得してないみたいだった。
欧米人の文化なら異性でもベッドが分かれてたら同じ部屋で泊まるのかな〜。信用できなくて同じ部屋にも泊まれないような相手が友達?と思われたのかも…

Bird of Paradise Bungalows、予約情報はこちら。

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カップルだったり同性の友達だったり、何人かで一週間くらい過ごすならそんなにコストパフォーマンスも悪くないのかも。
自然豊かでシアヌークビルよりのんびり過ごせそうな感じでした。

次回はもうちょっとゆっくり行って、賃貸とかも探してみたいな。安いらしいですよ。

ケップの場所と行き方

シアヌークビルからベトナム・ハーティエン国境への移動で寄れるケップ

シアヌークビルからベトナムに移動するとき普通はプノンペン経由のバベット/モクバイ国境が定石なんですが、今回はケップに寄りたかったこともあり、南回りのハーティエン国境を選びました。
ハーティエンはベトナム側の町の名前です。カンボジア側は何ていうんだろう。

▼こんな感じ

シアヌークビルからはケップ行きのミニバスが数多く出ていて、街なかにたくさんある旅行代理店のどこでもたいてい申し込めます。胡椒で有名なカンポットを経由して行きました。

料金はシアヌークビルからケップまで7USDでした。
本当はもうちょっと安いんじゃないかなと思うんだけど、一応複数あたってこの値段で、お盆だったから値切れる要素がなく仕方がない…
在住の人達からは、この時期チケットを押さえるだけでも大変だよって言われました(´・ω・`)

余談:ケップに行ってはいけない季節

最初にケップに行ったのは10月だったのですが、なんとカンボジアのお盆にあたる時期だったらしく、休暇中のカンボジア人でごった返していました。本来は静かで小さな町らしいんですけど。

カンボジアのお正月は4月、お盆は10月

カンボジアにお盆があるって知ってますか?
私は知りませんでした!『プチュンバン』というらしいですね。

仏教行事で、日付は暦によって毎年変わるものみたいです。お正月は4月、お盆は10月。

お盆そのものは3日間(今年は10月11〜13日)だけなんですけど、今年は15日(金)がシハヌーク前国王の追悼記念日で休日なので、11日(日)〜18日(日)まで長期休暇というところが多かったようですね。

カンボジア人もロングホリデーに国内旅行をするらしく、15日はちょうどおやすみまっただ中で国内観光が一番混み合う日… そしてケップはカンボジア人に愛されているビーチリゾート…

地元民でごった返す、普段静かなはずのケップビーチ…

そう…
よりによって、1年でおそらく1番か2番めに混みあう日に行ってしまったのです…!(´Д`;) お正月とどっちが混むんだろう。

皆さん水着なので写真を撮らなかったのですが、カンボジア人で浜辺はどこもごった返しの芋洗い状態。どこが閑静なリゾートなんだ…!!日本の混む海水浴場とあんまり変わりません。

ビーチに続く道も、地元の人なのか国内から来たのか、みんなレジャーシートを敷いて道端で宴会をやっていました。駐輪してあるバイクはプノンペンナンバーが結構あったかな。

▼微妙な感じの乙女像。こんなセパレートの水着カンボジア人はまず着ないのに、なぜ着せられているんだろう…。この像の周りにもカンボジアの人がたくさんいました。

ケップの謎の乙女像

素朴で…飾り気なく…静かなビーチだと聞いていたのですが…(´・ω・`)
水もすっごい濁っていて、シアヌークビルより綺麗かな?なんて泳ぐ気満々で言ったけど水を見たら全く泳ぐ気になれませんでした。

みなさんもカンボジア旅行をする時はお正月とお盆にお気をつけください!
プノンペンだったらみんなどっかに行って逆に空いているのかなー?

フィリピンのクリスマスもそうだけど、そういう時期の前は田舎にお金を持って帰りたいので泥棒や強盗が頑張ると言われていて治安が悪くなるので気をつけてね!ケップは田舎だから多分大丈夫じゃないかなと思うけど…

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