こんにちは、くみです。
2019年10月に、マレーシア・クアラルンプールのタイ大使館でタイの観光ビザを取得してきました。
タイの入国はここ最近厳しくなる一方ですね。ドンムアン空港で入国を拒否された話(しかも知人の知人みたいな近さ)をあちこちから聞いたりします。
ラオスやマレーシア・カンボジアなど周辺国でタイの観光ビザを取得するのは昔からのセオリーでしたが、そのあたりもここ最近やはり厳しくなってきているようで、以前は代行屋に頼めたけど今は無理だったり、銀行の残高証明書が必要だったり、取得場所によって色々と変化があるようです。
マレーシアでは、ペナンは厳しいと知人から聞いていたのですが、KLではなんとか取ることができました。
ただ以前と違って予約や印刷が必要など、変わってきたなと思う部分も色々あったので共有します。
KL・タイ大使館、タイ観光ビザ申請に必要なもの
まずは申請に必要なものの紹介から。必ず大使館の公式ページで最新情報を確認してください。
公式ページはこちら。観光ビザは『1. TOURIST VISA (TR)』のリンク先PDFに必要なものが書いてあります。:Visa Requirements II – Royal Thai Embassy, Kuala Lumpur, Malaysia
以下はシングルの観光ビザ取得に必要なものです。マルチプルは以前と違って取得が厳しいと聞くので割愛してます。
- Completed visa application form:
記入済みのビザ申請書(申請書は上記のページのPDFに含まれています) - Original passport with at least 6-month validity and 1 blank visa page:
少なくとも6か月の有効期間と1つの空白のビザページを持つパスポート - A copy of passport (ID page):
IDページのパスポートのコピー - A passport size photo (white/ blue background and taken within the past 6 months):
パスポートサイズの写真(白/青の背景、過去6か月以内に撮影) - A copy of reservation/confirmation of transportation ticket to and from Thailand:
タイとの間の交通チケットの予約/確認のコピー
If travelling by personal vehicle, please submit a copy of vehicle registration and a copy of the vehicle owner’s identity card/ passport.:
個人車両で旅行する場合、車両登録のコピーと車両所有者の身分証明書/パスポートのコピーを提出する - A copy of reservation/confirmation of accommodation for the whole stay in Thailand:
タイ滞在中の宿泊の予約/確認のコピー
If staying with a friend/relative, please submit his/her invitation letter and a copy of his/her identity card/passport.:
もし友人や親戚のところに宿泊する場合、インビテーションレター(招聘状)と宿泊先の身分証明書/パスポートのコピーを提出する
この他にビザ代RM150が必要です。
1の『記入済みのビザ申請書』、後ほど注意点にも改めて書きますけど、これまでビザを申請する時は申請用紙が大抵現地にあってその場で記入すればOKだったんですが、今回は自分で印刷して持っていく必要がありました。
また写真がなければ現地で撮る業者がいたという経験をしてきた人も多いと思うんですが、私の記憶ではそのようなお店は見当たらなかったです。(今回私は写真を持参していたので目に留まらなかった可能性もあります)
とにかく全てを事前に用意して持っていったほうがいいなと感じました。
5の『タイとの間の交通チケットの予約/確認のコピー』について、タイ国鉄やEasybookなどのバス・列車チケットでもいいのか大使館にメールで問い合わせをしたのですが、返ってきたのは既存ページへのリンクが記された定型文で、答えは分かりませんでした。今回は万全を期したかったのでフライトチケットを用意しましたが、機会があったらバスや列車のチケットでもビザ取得できるのか確かめてみたい。
6の『タイ滞在中の宿泊の予約/確認のコピー』は”the whole stay in Thailand”(タイでの全ての滞在)とあってマジかよと思いましたが(2ヶ月分の宿泊リストとか出せる人いる?)、今回は一週間分の予約の確認で大丈夫でした。
現地に貼ってあった申請書類のサンプル。これオンラインで見つからなかったのだが、現地で見るのは手遅れでは…?特に引っかかる部分はないとは思うのですが。
KLでのタイビザの値段
シングルの観光ビザ申請代はRM150。2020年1月時点のレートで約1,100THB・3,955円。
これはマレーシアリンギットでの支払いになります。
(上記の公式ページに記載されています)
マレーシア・シンガポール・韓国・チュニジア国籍の人は免除になるらしい。うらやましいなあ。
申請に行ってからビザを受け取るまでの流れ
スケジュール:KLでのタイビザ取得は最短2営業日かかる
まずはスケジュール。ビザは即日発行ではなく、最短2営業日かかります。
書類の不備や色んなトラブルを考えると一週間見ておいた方がいいかな?と思い、私はKL滞在を少し余分に取りました。
事前に:申請の予約をしておく
ここが以前と変わったところですね。
今はオンラインで事前の予約が必要です。
予約システムのページはこちらですが、(Linistry – Service Menu)
大使館サイト外のURLになっており、将来変わる可能性もあるので、公式サイトから遷移したほうがいいかなと思います。
公式サイト内のビザについてのページはこちらで、この中の『TOURIST VISA (TR) 』にリンクされているPDFから予約システムに飛べます。(1ページ目の最後辺り、 Go to 〜 to make an appointmentのところ)
サービスからの確認のメールはservice@linistry.comというアドレスから来ていて、
文面も
Appointment confirmed for 2019-09-30 10:30
Go to this link for Ticket No. & bit.ly/XXXXXXX for Requirements
というとてもシンプルなもので、Thai EmbassyやKuala Lumpurなどの言葉が全く入ってなかったので、危うく見落とすところでした。皆さんも迷惑メールフォルダ入りとか気をつけてください。(今もメールボックスから探すの大変でした、日付指定で見つけた)
出てくるチケット画面はスクリーンショットを取っておくとちょっと安心。
1日め:必要書類を揃え、時間より早めにタイ大使館へ
さて、予約が無事にできたら、前述の必要書類を揃えてKLのタイ大使館に余裕を持って向かいます。
行き方は別項目で改めて説明しますね。
注意のところで後述しますが、実は入る時にセキュリティに受付をしてもらわないといつまで経っても名前が呼ばれないというトラップがあります。
この建物に入る前です。
2日め:14時半以降、予約した時間に預けたパスポートを取りに行く
パスポートは即日では出ず、2日め以降に受け取りを再度オンラインで予約する必要があります。
受け取れる時間帯も決まっています。
受け取りの時間自体は厳格に決まっているものではないようで、番号の呼び出しもなく、窓口の方に訊いたらすぐにパスポートを返却してもらえました。
今回感じた注意点
ビザ申請用紙(visa application form)を自分で印刷していかないとダメ
ここかなり焦ったのですが、今までタイビザを含めてビザを申請する際はどこの大使館・領事館でも現地に申請用紙がおいてあって、そこで記入すればよかったんですよね。
しかし今回探しても見つからず、同じく申請に来ていた方から申請用紙は事前に自分で印刷・記入していかないとダメになったと言われ。
また予約取り直しか…?!と思ったんですが、その方がたまたま予備の用紙を印刷して持ってきていて、不要になったので譲ってくれて助かりました…🙏
ビザ申請し慣れている人ほど現地でなんとかなるという概念があるかもしれませんが、必要なものは全部用意して持っていかないとダメだなと改めて思いました。
印刷はKLのような大都市だとちょこちょこプリントアウトショップとかあるでしょうし(Pudu Sentralでバスのチケットプリントアウトしました)、プリンターのあるゲストハウスでは大抵有料でお願いできると思います。
入口のセキュリティで受付をしないと予約していても番号が永遠に呼ばれない
いやーこれは初見では気が付かないのでは…?
1日目は、受付システムの番号をセキュリティで受付してもらわないと永遠に番号が呼ばれません。
ここです、門のところすぐ。
予約時間を一時間以上過ぎても呼ばれないのでおかしいなと思って窓口の方に訊いて発覚しました。(誰もいなかったらセキュリティに声をかけられたのかもしれないですが、私のときは人がたくさんいて混んでいたので、気にせず中に入ってしまったのだ)
これは予約取り直しか…?と思ったのですが、窓口の方が処理してくださってありがたかった…🙏
ちなみにこの受付けは2日めのパスポート受け取りのときには不要です。
大使館のビザ申請受付・ビザ受け取り時間と休館日の確認方法
ビザ申請の受付時間は月〜金の9:30〜11:30、受け取りは月〜金の14:30〜16:30。
ちなみに予約システムでは11:45や12:00、12:15など受付時間外のスロットも予約できるんですが、どうなるかを検証する気持ちの余裕がありませんでした。予約システムの不備なのでは…?
受付時間は門のところにも書いてありますね。
週末以外でも、祝日であれば大使館は休館します。タイとマレーシア両方の祝日が該当するようだ。
休日は在KLタイ大使館公式サイトの Notices >Royal Thai Embassy Holiday 2020 から確認できます。
(該当ページに直接リンクしようと思ったけどPDFファイルだったのでやめました)
在クアラルンプール・タイ王国大使館への行き方とおすすめ宿泊エリア
在クアラルンプール・タイ王国大使館の場所と行き方
さて、場所と行き方を説明しますね。
在クアラルンプール・タイ王国大使館の場所はこちら、
公共交通機関の最寄り駅は、LRTならばKelana Jaya LineのAmpang Park駅(KJ9)。(Ampang Park – Google Maps)私の足で10分ちょっと歩きました。
バスは未確認ですが、Rapid KL Busの300/303番『Perabot Rozel』か『Proton Edar』バス停のようです。
バス停の位置は同じようですが、道路のどちら側かで名称が変わるみたい。KL中心部から来るなら『Perabot Rozel』ではないか。(Perabot Rozel – Google Maps)
(上記Line名とバス番号のリンクはそれぞれRapid KL公式サイトの該当ページに飛びます)
バス停には『ROYAL THAI EMBASSY』とあった。公式サイトとの違いがなぜ発生するのか分からない、バス停の名前変わったのかな?Google Maps上は『Perabot Rozel』ってなってるんですよね。
バス停のほうがLRT駅より大使館に近いこともあって、今回バスで行こうと思っていて、そのつもりでバス停の近いゲストハウスを調べたりもしたんですが…
ICカードを持ってなくて300番のバスに乗れなかった!
なんと…バスは現金を受け付けてくれず、当日の朝乗れませんでした;;
どうもICカードを持っていないと乗れないようだ。
KLのICカードよく分からない。
コンビニに売っていると言われて最寄りのコンビニに行ってみたんですが、値段を聞いたら(ちょっといくらか忘れたけど)なんかカード代が高くて。
私KLはあまりいないので、そこまで出してICカード買ってもなと思い、それでコンビニで買うのをやめて、カードを売っているかもと思ってLRT駅まで行ったのですが、ここまで来てまたバスを待つのもあれだなと思ってLRTに乗っちゃったんですよね。
地元の人みんなICカード買ってるのかな?
バスってわりとお金ない人のための乗り物というイメージがあるんですけど(バンコクやホーチミンではそうですよね)、KLではそういう層もみんなICカード買って使っているのだろうか?
Masjid Jamek駅からタイ大使館まで1時間以内で行けました
ビザ申請っていつも行く時どれくらい時間を見るか気になると思うんですけど、Google Mapsのタイムラインを確認したらこの時はLRT Masjid Jamek駅から乗って1時間以内、30分強でタイ大使館に着けました。(10:54にMasjid Jamek駅でLRTを待っていて、11:09にAmpang Park駅に着いている)
Ampang Park周辺はカフェもあったし、大使館に向かう方向にあるThe Intermark Towerの中にマクドナルドもあるので、早めに着いて周辺で待つのもいいと思います。
- BEAN BROTHERS KL – Google Maps (このビルいくつかカフェ入ってるみたい)
- McDonald’s Intermark Mall – Google Maps (マクドナルドの他にもカフェがあるようです。未確認)
おすすめ宿泊エリア…?
バスで行けるならいいじゃん!と思って300番のバス停が近いところで宿を探したのですが、前述のICカード問題で目論見は外れてしまいました。Kelana Jaya Lineの駅が近くにあってよかったあ。
というわけで、バスに乗らないならKelana Jaya Line沿線ならどこでもいいのではと思うのですが、私が泊まったPudu Sentral・チャイナタウン周辺は安いゲストハウスがたくさんあってよかったです。
私の予算でチェックしていたのはReggae Mansion Hostelとか、SUDO GuestHouseとかSHA LA LAとか。
実際に泊まったのはFriends Perk Hostelです。ここは宿泊者だと併設カフェが割引になるのでいいなと思ったんですが、今見たらBooking.comでもAgodaでも取り扱ってないみたいだ。何かあったのかな。
Booking.comで見たら在KLタイ大使館に一番近い宿泊施設はここでした。
Somerset Kuala Lumpur(クアラルンプール)
もちろん徒歩圏内、徒歩約5分。一泊5,000円台みたい、予算のある方はいいのでは。
最後に:タイのビザ取得についての状況は刻々と変化しています
以前お伝えしたように(2018年:カンボジア・プノンペンでのタイビザ取得が厳しくなったようです | Kumi-Log)、以前は見せる必要がなかった飛行機のチケットや残高証明書が大使館によっては必要になったりして、ビザ取得の難易度は年々変わっています。予約システムができたのはありがたいことだが。
私が放浪を始めた2014年と比べてもかなり変わったなという感覚があり、昔はビザ取得に問題がなかったとしてももうそれは変わっている可能性があるので、大使館の公式サイトなどをよく調べてから行ったほうが良さそうです。体験談も一助になると思うので、私もなるべく書いて残していくようにします。
タイに入り浸る滞在スタイルは難しくなっていくんじゃないかなと思うけど、移動を続けて異なる国を一筆書きで放浪していくスタイルなら問題はなさそうと個人的には思う。
以前読んだチェンマイのイミグレーションのインタビューも、タイに住んでタイのことを書くブロガーにはチェックを入れなければいけないが、一年のうちタイに滞在するのはその一部分で色んな国のことを書くブロガーなら問題ない、というような見解でした。(判断は読んだ方におまかせします)
チェンマイのデジタルノマドビザの設定を推進する組織も頑張っているようだし、タイはデジタルノマドに対しては合法の方向で進めていると感じています。私も放浪がメインの今のスタイルを続けている限りは大丈夫なんじゃないかなと楽天的に思っていますが、どうなるかなー。
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